こんにちはショウです。
今回は私も特定口座で投資している「eMAXIS Slim新興国株式インデックスファンド」について解説していきます。
中国や台湾などアジアを中心とした新興国株式へ投資できるファンドです。
全世界株式などと比べると値動きの大きいハイリスク・ハイリターンな投資先ですが、長期保有であれば今後伸びてくる国の成長を拾えるチャンスもあります。

eMAXIS Slim新興国株式インデックスファンドとは
中国や台湾などの新興国株式へ低コストで投資できるファンドです。
(2021年3月7日時点) | 内容 |
運用会社 | 三菱UFJ国際投信(株) |
連動指数 | MSCIエマージング・マーケット・インデックス |
投資対象 | 株式(中~大型1,375銘柄) |
投資対象国 | 新興国(約26ヵ国) |
ファンド純資産総額 | 約566億円 |
信託報酬 | 0.187% |
ファンド設定日 | 2017年7月31日 |
それぞれについて見ていきます。
連動指数:MSCIエマージング・マーケット・インデックス
- 対象:中国などの新興国株式
- 時価総額加重平均型
- 新興国:26ヵ国
- 中~大型の1,375銘柄で構成
MSCIエマージング・マーケット・インデックスとは、MSCI社が作成した新興国株式の指数です。
新興国26ヵ国の中~大型株1,375銘柄で構成されています。
時価総額加重平均型とは
各企業の保有する割合を時価総額に合わせる方式。例えば、Appleの時価総額が180兆円、トヨタの時価総額が30兆円とするとAppleの株式をトヨタの株式より6倍(180÷30)多く保有するといった具合です。
国・地域の構成比率
2021.01.27目論見書より
新興国26ヵ国に投資するファンドです。中国が41.9%と大きな割合を占めています。
次いで、台湾、韓国、インドとアジアの国々が続きます。新興国株式へ投資すると言っても、現在の時価総額割合では、75%超はアジアへ投資することになります。
組入上位銘柄
組入銘柄は1,375と新興国企業へ幅広く投資できます。上位10銘柄は以下の表のようになります。
2021.01.29月次レポートより
1位の台湾セミコンダクタは世界的な半導体関連メーカーです。
画像引用(https://www.gdm.or.jp/pressrelease/2019/0408/300722)
TSMCの略称で👆のロゴを見たことある方もいるかと思います。
2位のテンセントは中国企業でゲームやWe ChatなどのSNSを手がけるIT企業です。
3位のアリババは「中国版Amazon」とも呼ばれる巨大ネットマーケット企業です。
国・地域にケイマン諸島とあるのは企業が登記をケイマン諸島に置いているからです。イギリス領の島で租税回避のために多くの企業が登記を置いています。
業界最低水準のコストを目指す
(画像引用:マネックス証券)
Slim新興国はeMAXIS Slimシリーズです。常に業界最低水準のコストを目指し続けるファンドの1つです。
信託報酬(年間手数料)の引き下げ実績は以下の通りです。
引き下げ日 | 信託報酬(税込み) | 内容 |
2017年7月31日 | 0.36720% | 新規設定 |
2017年11月10日 | 0.36612% | ニッセイ新興国の引き下げに対抗 |
2017年12月13日 | 0.20520% | SBI新興国の引き下げに対抗 |
2019年10月1日 | 0.2079% | 消費増税 |
2020年9月25日 | 0.1870% | SBI新興国の引き下げに対抗 |
近年ではSBI新興国と競争し合っています。別の記事でSBI新興国と比較予定ですが、コスト面でSlim新興国は僅差で負けている状態です。
それでも、信託報酬は設定当初の約半分となり、0.1%台で新興株式へ投資できる低コストのファンドです。
今後の動向に注目です!
純資産総額
純資産総額は566億円と十分な規模です。
2021.01.29月次レポートより
設定日以来、右肩上がりで純資産総額が増えており規模は500億円超。今のところ、繰上償還の可能性は低いファンドだと思います。
純資産総額
ファンドにどれくらいのお金が集まっているかを示す指標。少なかったり、減り続けているとファンドの人気が無く倒産(繰上償還)する可能性があります。
運用成績公開!
以前はつみたてNISAで投資していましたが、現在は特定口座で投資しています。
つみたてNISAと特定口座を合算した運用成績はこのようになっています。
Slim新興国 運用成績
2020年コロナショック時に一時含み損状態となりましたが、その後は伸び続けています。
現在、投資額19.3万円に対して1.32倍の評価額25.5万円となっています。
新興国市場は暴落時に資金が流出し下落する傾向があります。今後、暴落等があれば評価額の変化も大きくなりやすいです。
そのため、短期で利益確定せずに長期目線で投資していきたいと思います。
2021.01.27Slim新興国 目論見書より
目論見書に記載されている騰落率は他の資産クラスよりも大きな値になっています。これは新興国株式の値動きが大きいことを示しています。つまり、比較的ハイリスク・ハイリターンの投資先となります。
騰落率とは
「ある期間の初めと終わりとで価格がどれくらい変化したかを表すものです。例えば、価格が100円の運用商品が105円になれば5%の上昇、90円になれば10%の下落となります。」
SMBC日興證券HPより引用
今はたまたま上昇相場で、過去には27.3%も資産が減ってしまう可能性があったということです。100万円投資していたものが27.3万円減って72.7万円になる年もあったということですね。
平均的なリターンは3.3%に落ち着くということで、ハイリスクハイリターンな投資は長期目線でリスクを抑えることが大事です。
ちなみにつみたてNISAでは、全世界株式と先進国株式のファンドに投資しています。
「最新のつみたてNISA運用成績」も合わせてご覧ください。最新の投資成績
-
-
2023年12月つみたてNISA運用実績公開!|最後の積立を終えた4年間の資産推移は?
ついにつみたてNISAの積立がラストになりました! 2019年6月から積立を始めて4年半。 その結果は... 投資額198万円に対して評価額301万円 含み益+103万円、損益率+52% ...
続きを見る
Slim新興国へ投資している理由
現在、特定口座で月7,000円の積立をしています。その理由について紹介します。
新興国の割合を上げておきたい
「全世界株式への投資」を軸にしていますが、新興国株式の割合を少しだけ上げたいと思っています。
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)[略してオルカン]を例に取ると、現在の新興国市場の時価総額の割合は12.4%です。
オルカンの国・地域別構成比率(2021.01.27目論見書より)
次に理由を示しますが、新興国の保有割合を20%ほどにしたいと思っています。そのためオルカンで全世界株式へ投資しつつ、新興国株式の割合を上げるためにSlim新興国にも投資しています。
今後伸びる国も拾っておきたい
今はアメリカ経済が最も強い時代になっています。しかしそれは何年続くか分かりません。30年前はバブル経済の日本が時価総額では世界トップでした。
今後、どこの国が伸びてくるかは分かりませんが、伸びしろのある新興国から必ず経済強国が誕生するのではないかと思っています。その国の成長を少しでも拾っておきたい。そんな気持ちもあって新興国の割合を増やしています。
全世界株式への投資を軸としている「2021年の投資方針」は👇から
2021年投資方針
-
-
【2021年投資方針】投資信託の月5万円投資|eMAXIS Slim全世界株式を軸に
2021年の投資方針について、自身の思考整理も兼ねて書いていきます。 つみたてNISA制度を併用して月5万円の投資。銘柄はeMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)を軸にしていきます。 ショ ...
続きを見る
まとめ
Slim新興国は新興国株式へ低コストで投資できるファンドです。
中国を初めとして26ヵ国、1,375銘柄と新興国市場へ広く分散投資することができます。
ただし、新興国株式は騰落率(値動き)が他の資産クラスよりも大きいため、比較的ハイリスクハイリターンな投資となります。
長期保有することでリスクを抑え、今後伸びてくる国を拾えたらなと思います。

応援クリックいただけると
嬉しいです(* ˃ ᵕ ˂ )
にほんブログ村
他にも銘柄解説してます!
「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の解説」は👇から。
オルカンを解説
-
-
【銘柄解説】eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)|10年積立シミュレーションも
こんにちは、ショウです。 今回は私も投資しているeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)について解説していきます。 低コストで世界へ投資できるファンド。過去1 ...
続きを見る
「ニッセイ外国株式インデックスファンドの銘柄解説」は👇から。
ニッセイ外国を解説
-
-
【銘柄解説】ニッセイ外国株式インデックスファンド|投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2020第2位
こんにちはショウです。 今回は私もつみたてNISAで投資している「ニッセイ外国株式インデックスファンド」について解説していきます。 まりも「外国」ってつくけど、どこへ投資するファンドなの ...
続きを見る
「オルカンと楽天VTと比較記事」は👇から。
オルカン VS 楽天VT
-
-
【銘柄比較】eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)と楽天VT|どちらを選ぶ?
こんにちは、ショウです。 今回は全世界株式へ投資できるファンド eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) 楽天・全世界株式インデックス・ファンド を比較していきます。 ショウどちらも全世 ...
続きを見る