今回の内容
- 大手電機メーカー⇒ベンチャーへ1ヶ月半で転職
- 辞める理由/挑戦する理由
- ベンチャー転職への懸念点
- 転職の流れを解説
私事ですが、この度転職しました!
前職は大手電機メーカー(エアコンやFA強いとこ)でした。
新卒で入社して4年目。
大学時代の研究室の教授がベンチャー(スタートアップ)を立ち上げるので、参加することを決意しました😊
大手の安泰を捨てて辞めるに至った理由やベンチャーへ挑戦する理由、転職のスケジュール感を書いていきます。
大手電機メーカーを辞めた理由
まず、前職で働く上での不満はほとんどありませんでした。
人間関係は良好。部長課長や上司、同期、後輩含めて雑相しやすく極めて良好な関係でした。
特に仲良かった同期と離れてしまうのはホントに惜しかったです。
働く環境も、完全週休2日制。
在宅勤務は週5日可能。
有休は1年目から20日付与。
家賃補助やカフェテリアプランなど福利厚生も充実。
給与/賞与も不満はない水準でした。
このまま続けていても十分生活できる環境でした。
そんな中でもモヤモヤしていたことはありました。
2つの大きなモヤモヤ。
それが転職を決めるきっかけにもなりました。
①ぬるま湯職場だったこと
②市場の成長性に疑問を感じたこと
①ぬるま湯職場だったこと
あるとき、ニュースでこの画像を見たとき、「あー、今の職場ってぬるま湯職場だ」と腑に落ちた自分がいました。
働きやすさ×やりがい4つの職場タイプ(出典:働きがいのある会社研究所)
ぬるま湯職場とは「働きやすいけど、やりがいの少ない職場」のこと。
新卒4年目になり、基礎から応用の仕事をこなせるようになってきました。
そこで新しいことに挑戦して、さらなる成長を目指そうと思っていました。
しかし、分業制と上が詰まっている現状に当たり、やりたいことがなかなかできずにいました。
大事な仕事ではあるけど、難易度が低くなってやりがいを感じにくい...。
職場環境がいいだけに葛藤がありました。
②市場の成長性に疑問を感じたこと
半期に一度の経営計画の説明で、売り上げ計画の推移がほぼ横ばいのグラフを見たときに、違和感を覚えました。
「今後の成長がなかなか見込めない市場に身を置いているのでは?
それってまずくないか」
今後の成長が見込めない⇒投資額が少ない⇒今ある資本(人・設備)で売り上げを維持/微増させる部署。
事業のフェーズとしては「成熟しきっていかに効率よく売り上げるか」という衰退期に近いフェーズにいるなと感じました。
今後は、人も金もリソースがあまり入らない、むしろ減らしていくフェーズになる。
そんなことを思いました。
この状況を打破したいと思い一応、転職サイトの登録はしていましたが、踏ん切りはつかず...。
そんなモヤモヤの状態が続いていたときに、ベンチャー立ち上げの話をもらい転職を決めました。
ベンチャーへ挑戦する理由
ベンチャーへ挑戦するにあたって以下4つのことが決め手になりました。
①20代最後、ここで挑戦したい
②念願の北海道移住
③報酬は下がらない好条件
④事業内容を概ね把握していた
①20代最後、ここで挑戦したい
「このまま大手企業の安泰にいていいのか?」
とふと思う瞬間は何度かありました。
ぬるま湯職場のままで過ごしていいのか?
そんなときにベンチャーの話をもらい、
- 今の若いときなら、たとえベンチャーが失敗してもその経験や若さ、(学歴)をもとに取り返しはつくはず
- このチャンスを逃したらもうチャンスは来ないかもしれない
- 現状維持もリスク、進むもリスク。じゃあ楽しそうな方を選んでみよう
- 今までは小中高大院⇒大手企業、とレールが敷かれた道を歩いてきたような人生だった。このままでいいのか?
といったことを考えました。
あと数年大手で働いて、その経験をもとに転職もありかも?
でも、数年後の転職が上手く行く保証はない。
ならば、向こうから「来ないか?」と誘われたこのチャンスを逃したら後悔するなと思いました。
②念願の北海道へ戻れる
もともと、夫婦二人とも大学時代を過ごした北海道に戻りたいねという話をしていました。
それが転職にしろ、FIREにしろ、もう少し先の話かと思っていました。
そこへ良い話が舞い込んできて、決意しました。
妻もわずか2週間で北海道での好条件の転職を決めたのもありました。
③報酬は下がらない好条件だった
ベンチャーへ転職=報酬が下がる
といったイメージでした。
でも違いました。
今回の研究室ベンチャーのフェーズはシード(立ち上げ初期)の段階でした。
そのため、とにかく人が欲しいということもあって有利に条件交渉できました。
その結果、今の年収と同等の報酬での雇用契約を結ぶことができました。
さらに交渉して、ストックオプションや引越費用の補填も付与され、満足な内容となりました。
もし、報酬が下がる条件だったら転職していなかったと思います。
④事業内容を概ね把握していた
今回のベンチャーは「大学時代の研究(半導体関連)をいよいよ量産体制を整えるために会社を立ち上げる」といった内容。
研究室に所属していたときから、いずれはベンチャーを立ち上げることは想像できていました。
さらに、今後確実に必要となる半導体であること、市場の拡大見込みもある程度分かっていました。
実は、大学で製品を作って売ることはできないので、販売するなら会社を立ち上げる必要があります。
(簡単に説明すると、大学の設備は免税なので、その設備で製品を作って販売するのは○○税法違反)
大学時代の論文や学会知識、現職での半導体関連の経験も生かせるので、ベンチャーに入ればコアメンバーになれることは確実でした。
就業環境も大学時代とあまり変わらないので、精神的な負担が少ないことも決めての1つでした。
ここまで、ベンチャーへ挑戦する理由は
①20代最後、ここで挑戦したい
②念願の北海道移住
③報酬は下がらない好条件
④事業内容を概ね把握していた
といったことを考えていました。
ベンチャー挑戦への懸念点
ベンチャー挑戦にあたって懸念点もあり、妻とよく相談した上で決めました。
①裁量労働制(固定残業45時間込)
②ライフプランの変更
①裁量労働制(固定残業45時間込み)
ベンチャー=成果主義の環境
裁量労働制で報酬は固定残業45時間込み。
時期によっては激務になることも想像できます。
この大手から転職にあたり、この業務形態はかなり懸念事項でした。
ぬるま湯職場からベンチャーへの環境変化、耐えられるかなと心配もありました。
ただ、若いうちに発揮できる能力を全うして濃い人生を歩みたいなとも思いました。
さらに言えば裁量労働制=自分で働く時間を決められるということ。
家族の時間を大事にしながら、メリハリある働き方をできるのはアリかなと思いました。
②ライフプランの変更
お互いに20代アラサー。
そろそろ子供が欲しい頃と思っていました。
しかし、ベンチャー転職によって子供計画を2年延期することにしました。
ベンチャーの事業計画では2年で事業を立ち上げて安定させる。
この2年を全力で頑張り、その後安定した状態での子育てを見込むことにしました。
現職なら育休1年取れることは確実ですが、ベンチャーでは不透明な状況。
ただ、そういった福利厚生は今後の企業の成長に伴って必ず後から付いてくるもの。
ひとまずこの2年で勝負することにしました。
ベンチャー転職への懸念点。
払拭できたのは、転職するにあたって読んでいた本のおかげでした。
『このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法』
タイトルそのままの本ですが、転職するに当たって軸となる考え方をこの本から学ぶことができました。
「常に伸びる市場に身を置くこと」
「自分が居なくても会社は回る」
などなど。
人生に何度もない転職チャンス。後悔しないように体系的にまとまっている本を読むのは大事だと思いました。
もし就活前に読んでいれば、入社する会社も変わっていたかもしれません。
大手電機メーカー⇒ベンチャーへの転職の流れ
ベンチャーの話をもらって初出社するまで1ヶ月半という短期間でした。
その流れを書いていきます(^^)/
10月下旬:後輩からLINE⇒CEO/CTOと面談/条件交渉
きっかけは研究室後輩からのLINEでした。
「研究室がベンチャー立ち上げるので興味ありませんか?」
漠然と転職したいなと思っていたので「興味あります!」と即答。
さっそく代表取締役CEOの方と面談することに。
とはいえ、一緒に研究していた学術研究員の方が他のベンチャー立ち上げ経験を生かしてCEOを務めるとのこと。
ビジネスモデルの説明を受け、まずは雇用条件の交渉が先決だよねということで早速、報酬の話から。
前職の年収を示して、これくらいなら入社しようと思っていますと伝えると、想定の範囲内で大丈夫とのこと。
「ベンチャー=報酬が下がる」と思っていたので、好感の持てる交渉結果にだいぶ入社意志が傾きました。
ただ、入社するなら1ヶ月半で入社してすぐに立ち上げに参加してほしいこと。
返答は2週間以内にすることという条件がつきました。
しかも1ヶ月半後に入社?!
ちょっと焦りました💦
その後、入社後のイメージを固めるために、CTO(技術責任者)と面談して担当業務や職責について話し合いました。
とはいえ一緒に研究していた研究機関上がりの方。
スムーズに話を進められました。
この技術面談で働くイメージがだいぶつきました(^^)
11月上旬:入社意志を伝達&前職上司に退社の意志を伝える
正直、かなり悩みました。
今の大手の安泰を捨ててベンチャーへ移っていいのか。
妻とも話し合いを重ねました。妻の転職先のこと、子育てのことなどなど。
悩みに悩んで、前章でも書いた理由を踏まえて、ベンチャーへの入社意志を伝えました。
初出社日は1ヶ月半後の12月19日で決まりました。
そして、翌日に前職上司に退社の意志を伝えました。
突然のことでかなり困惑されました...。
が、私の意志が強いこと、引き継ぎ期間も1ヶ月でできることを確認して、退職手続きを了承していただけました。
12月9日最終出社、12月15日退職日が決まりました。
できるなら円満退職したいと考えていたので、丁寧に事を運ぶことを意識しました。
ただ、本来なら2ヶ月前くらいから余裕を持って退職交渉を始めるべきだと思います。
余談ですが、有休が20日くらいあったので全て消化したかったです...。
ただ、引き継ぎに1ヶ月必要なこと、ベンチャーへの入社はASAPということで有休消化は5日間となりました💦
やむなし(>_<)
11月中旬:内覧&賃貸契約・引越相見積もり&申し込み
入社が決まれば、住む場所と引越を決めねば!
土日を使って、北海道へ賃貸の内覧へ向かいました。
今どきオンラインでも賃貸の内覧/契約手続きはできますが、冬の北海道で部屋の暖かさは妥協したくなかったので、直接部屋を見に行くことにしました。
本来であれば、過去記事で書いた「賃貸の相見積もり」を取って初期費用を抑えるべきです。
前回は10万円の初期費用の差が出たので。
ただ、すでに初期費用を抑えられる業者を知っていたのでそこへ内覧&契約をお願いすることにしました。
前回の引越でも利用したので、リピート割引を受けることができました(*^_^*)
相見積もり方法など詳しくは
【賃貸節約】複数の仲介業者に初期費用の相見積もりを取ってみた|10万円の差が!
で書いていますのでぜひご覧ください。
賃貸の相見積もり方法
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【賃貸節約】複数の仲介業者に初期費用の相見積もりを取ってみた|10万円の差が!
こんにちはショウです。 先日、会社の寮を出てアパートへ引っ越しました。その際に複数の仲介業者に初期費用の相見積りを取ったところ10万円の差が出ました。びっくりでした! 引越に掛かる費用は ...
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引越も複数業者に相見積もりすることで10万円近く費用を安くできたので、また記事にしたいと思います。
そもそも兵庫県⇒北海道の引越に関する情報が少なく、いくら掛かるか全く想像がつきませんでした...。
11月下旬:退職手続き&退去手続き
引き継ぎ担当が決まり引き継ぎを進めていく傍ら、淡々と退職手続きを進めました。
雇用保険の引き継ぎや持株会の退会、グループ保険の解約、家賃補助の解除などなど。
大手電機メーカーのアドバンテージがどんどん無くなっていくのを感じました(笑)
ただ、ベンチャーで働けることへのワクワクが日に日に高まってきました(^^)
住まいの退去手続きも管理会社に退去通知したり、水道電気解約などなど粛々と進めていきました。
12月上旬:業務引き継ぎ&同期とお別れ会&最終出社
日頃から担当業務のマニュアルを作成する習慣があったので、業務の引き継ぎもスムーズに進めることができました。
資料などもクラウド上に保存されているので、どこに何を保存しているかの説明資料を作るだけで済みました。
そして、突然のお別れとなった同期たちは個別に面談して話す機会を設けました。
転職に至った経緯を丁寧に話したり、同期の転職に対する考えを聞いたりしました。
なかなか同期と転職について話す機会が無かったので、なんだか新鮮でした。
人によって転職に前向きな人、家族の事情がある人などなど。
仕事/転職に対する答えは人それぞれで、正解は無く自分で決めなければいけないことを実感しました。
そして、最終出社日。
机を綺麗にして昼礼で最後の挨拶。
名残惜しい気持ちは特になく退社しました。
「私がいなくても会社は回る」
転職本に書いてある言葉のとおり。
明日から私がいなくても、きっと業務は進んでいくんだと思います。
12月中旬:引越搬出/フェリーで北海道へ/引越搬入&初出社
最終出社日以降は怒濤のスケジュール!
引越の荷造りを行い、引越業者へ搬出。
中2日で北海道へ運んでくれます。
その間に転出届などの手続きを済ませました。
そして、車の運搬と旅行を兼ねてフェリーで北海道へ向かいました。
そして、北海道で引越搬入作業、家具を揃えて落ち着く間もなく、、、
12/19初出社日を迎えました。
次に引越を伴う転職をするときは、もっと余裕をもって初出社日を迎えたいと思いました(笑)
そんなこんなで10月下旬に始まり12月中旬の1ヶ月半の間にスムーズに転職手続きを進められました(^^)
今では、部屋も少しは落ち着いて、平日はかつての研究仲間とがむしゃらに働き、
土日はスキーや登山に行くなど充実した毎日を送っています。
さいごに
大手電機メーカーからベンチャーへ転職した経験談を書いてみました。
正直、かなり悩みました。
でも最終的にはより成長できる方へ、より楽しそうな方へ、ということで転職を決めました。
この転職が成功に繋がるかはこれからの自分次第。
この数年の頑張りが今後の人生を左右すると思います。
市場を席巻して無事にベンチャーをEXITできるように、
妻と一緒に北海道での趣味も満喫できるように、
一生懸命生きていこうと思います!
転職事情はホントに人それぞれだと思います。
自分と全く同じ境遇で転職した人はいないと思います。
そして、人生で初めて何かを捨てる経験でした。
だから怖い。
でも、私は大手の安泰を捨てて一歩踏み出す決心をしました。
この選択が良かったと思えるように、濃い人生を歩んでいこうと思います。
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転職の考え方をまとめるのに役立った本👇
『このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法』
後悔のない転職をする上で体系的にまとまっている本は読んでおくべきだと思いました(^^)
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